CTとは
CT検査のCTとは、Computed Tomographyの略で、日本語ではコンピューターによる断層影像法といった意味です。可動式の寝台が、ガントリと呼ばれるX線の発生器と検出器が対角線上に固定されている円筒状の装置の中を通ることによって、寝台に寝ている人の身体を360度任意の方向にスライスして、その断層の画像を記録する機械です。
X線透過によって得たデータをそのまま画像にするのではなく、コンピューターによって解析した上で画像処理を行うため、検査したい部分が精細に再現されます。
通常のX線検査や超音波検査などでは検査しにくい頭部の脳・頭蓋骨・副鼻腔など、胸部の気管支・肺・心臓・大動脈など、腹部の肝臓・膵臓・腎臓などの内部を精密に観察することが可能です。
CT検査は資格を持った放射線技師が撮影にあたりますが、当院では専門の技師が常駐しており、受診した当日でもすぐに検査を受けることが可能です。
腹部CT検査を受ける方は、午前中の場合は当日朝を絶食で、午後の場合は朝食を早めに召し上がって昼食を絶食でお越しください。水分は水、薄いお茶など糖分や脂質のない透明な飲み物で適宜補給してください。頭部や胸部などを検査する際は特に食事制限は必要ありません。
当院ではマルチスライスCT
スキャナを導入
従来のCT検査装置は、1つのX線発生装置に対して、検出器も1つでした。しかし、近年検査装置の進歩によって、1つのX線発生装置に対して検出器が16以上あるマルチスライスCTが登場し、従来と比べてより微細な病変なども的確に発見できるようになってきています。
当院ではさらに精密な64列のマルチスライスCT装置を導入しており、
逐次近似応用再構成機能である“IPV(Iterative Progressive reconstruction with Visual modeling)”を採用し低線量撮影と高画質を両立しています。IPVでは,画像の質感を損なわずに画像ノイズを最大90%低減,最大83%の被ばく低減が可能な最新設備です。
当院のCT検査の特徴
特徴1 いつでもすぐに検査を受けられる
当院では放射線技師が常駐しておりますので、いつでもすぐにCTスキャン検査を行うことができます。
特徴2 被ばく量が少なくて安全です
体内を透視するので、それぞれの部分によって必要な放射線量は異なります。当院で使用しているCT装置は、この必要な量の放射線を自動的に分析して照射を行いますので、従来幾と比べて大幅に被ばく量を減らすことが可能になり、安全に検査を受けていただけます。
特徴3 検査時間が短いので楽です
従来幾と比べて撮影時間も大幅にスピードアップしています。また、コンピューターによる解析速度も向上しており、短い時間で検査が完了し、患者様の負担も大きく低減されています。
特徴4 小さな病変もよく分かる
従来幾と比べて、より薄くスライスすることが可能になり、立体的で精細な画像を生成することが可能になりました。これによって、ごく僅かな病変も見逃すことがありません。
特徴5 専門医による安心の
診断システム
CTで撮影された画像を正確に読み解くには、多くの経験と知識が必要です。当院では、この画像の読み取りを専門とする読影医に依頼しております。より正確な読影結果を数日後にお知らせしております。
特徴6 内臓脂肪の測定
メタボリックシンドロームの判定は内蔵脂肪量が大きな要素になっています。腹部のCT検査を専用の解析ソフトを用いることによって、内蔵脂肪と皮下脂肪を分けて画像化することが可能です。隠れ肥満や内臓脂肪型肥満を診断でき、生活習慣病の早期発見に役立ちます。
CT検査の種類について
頭部CT検査
脳血管障害の程度、交通事故などによる脳出血や頭蓋骨骨折の判定、脳腫瘍の発見、水頭症など先天的な脳疾患等を正確に診断することができます。検査用寝台に横になったまま、息を止めたりすることなく検査が可能です。
頚部CT検査
のどや扁桃腺・甲状腺・頸部リンパ節といった、超音波検査や胃カメラ検査では難しい部分も、頚部CT検査であれば精細に観察を行うことが可能です。撮影中にのどが動いてしまうと画像がぶれることがあるため、検査中は短時間ですがつばを飲み込まないように我慢していただく必要があります。
胸部CT検査
気管・気管支・肺・縦郭などの胸部軟部組織を精細に観察することができます。特に肺がんの早期発見には高い効果を発揮します。喫煙経験のある方、受動喫煙の多い方、埃の多い職場に勤務されている方などは、特に症状がなくても定期的に胸部CTを受けることをお勧めします。
撮影時には、技師の指示によって、大きく息を吸って止めるなどの動作をしていただく必要があります。
腹部CT検査
肝臓・胆のう・腎臓・膵臓・胃や小腸・大腸・子宮・卵巣など消化管からその他の内臓まで腹部に存在する多様な臓器の状態を観察することができます。これによって、腹部臓器の各種疾患や疾患による腹水や膿瘍などの状態、ガスの貯留、炎症状態などを調べることができます。腫瘍の腹部リンパ節への転移なども発見することが可能で、内視鏡検査と合わせて大切な検査となっています。
検査はおよそ3~10秒程度で終わりますが、呼吸によって画像がぶれてしまう可能性がありますので、技師の指示に従って、息を止めるなどの動作をしていただく必要があります。
食事の内容物が腹部に残っていると、それによる誤診が起こる可能性がありますので、午前中の検査の場合は当日の朝を絶食で、また午後の検査の場合は早めに朝食を摂り、昼は絶食でご来院ください。詳細については事前にご説明いたしますので、その指示に従ってください。
CT検査が受けられないケース
以下のような方はCT検査を行うことができません。
- 心臓ペースメーカー、埋め込み型除細動器など体内に医療機器を埋め込んでいる方。
- 妊娠中、または妊娠の可能性のある方。
- 検査予定の数日前までにバリウムを使用したX線検査を受けた方
- じっとしていられない方
CT検査の料金
健康保険適用検査 | 3割負担 | 2割負担 | 1割負担 |
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CT検査 | 4,950円 | 3,300円 | 1,650円 |
自費診療 | |
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内臓脂肪CTについては自費診療となります | 2,000円 |